大日本異端芸者 暴動区 愚鈍の桜

03.10

大日本異端芸者ガゼット

国立代々木競技場第一体育館

<結成15周年記念公演 大日本異端芸者 『暴動区 愚鈍の桜』>

お疲れ様でした。


セットリスト

貴女ノ為ノ此ノ命。

舐~zetsu~ 

十四歳のナイフ 

センチメンタルな鬼ごっこ 

Back drop Junkie [The Nancy] 

Sugar Pain 

蜷局 

飼育れた春、変われぬ春 

Last bouquet 

Cassis 

ザクロ型の憂鬱 

COCKROACH 

ワイフ 

Ruder 

THE $OCIAL RIOT MACHINE$ 

関東土下座組合 

en1

泥だらけの青春 

赤いワンピース 

「春ニ散リケリ、身ハ枯レルデゴザイマス。」 

☆BEST FRIENDS☆ 

LINDA ~candydive Pinky heaven~ 

en2

未成年


(※雑記メイン。レポらしいレポは書けないです。すいません)

発表があって、うわ懐かしい!と勢いだけで行く事を決めたこの公演。ただ前日まで寝込んでたので復習する間もなく迎えました。凄い生半可な気持ちで行ってしまった…もう少し復習しっかりしておけば良かった。(笑)

当日まで大日本異端芸者時代の縛りというのも、それが何時までだったのかも、アンケート採ってる事すら忘れてました…ごめんなさい。

人生初箱ライヴはガゼットだったなあ。調べたら<standing tour 2005【gama】the under ground red cockroach>でした。福岡公演。当時別件で福岡に行く機会と被ったから、という理由。一番後ろでリアル制服で参戦したっていう…。衝撃を受けすぎた事で翌日は脳味噌は使い物にならなかったなあ。

その後、初めて自分で買ったガゼットのCDはreilaだったかな…。多分。当時、今みたいに音源を綺麗な音で手軽に聴ける事は無くて大変だった。

しかも鹿児島という地方、それも電波が届くか届かないかというレベルの田舎に住んでいたので、本当に歯痒い思いをしていたのを覚えてる(それ以前の音源は友人にダビングして貰ってた)。町の電気屋さんの一角に小さく並べてあるCDコーナー担当のお姉さんに頼み込んで取り寄せて頂いた気がする。その後cassisからメジャー流通になったから買い易くなったんだよなあ。大日本異端芸者的脳味噌逆回転絶叫音源集をずーっと聴いてたのが懐かしい。

<Nameless Liberty.Six Guns...>では、やっと地元で観れたと思ったら客のトラブルでメンバーが曲を中断して説教される、という苦い思い出もあったなあ。<DECOMPOSITION BEAUTY>では同行者にチケット忘れられて開演してから入るっていう。今では笑い話だけど。ホールで良かったよ、本当。その後に観たのは<STACKED RUBBISH[Pulse Wriggling To Black]01>での地元公演。そしてグランドファイナル一日目。音源を買ってたのは紅蓮までだった。

その後行ったのは<10TH ANNIVERSARY -THE DECADE->かな。紅蓮以降の曲がさっぱり分からなくて戸惑ったの憶えてる。

それぶりのガゼットでした。自分でもびっくり。

当時、心身共に若かったというのもあるけれど、本当に助けられた。唯一の逃げ道だった。色んなヴィジュアル系を一生懸命漁っていたけれど、彼らの音や声、歌詞に勝る救いは無かった過去だった。

そんな事を思い出しながら原宿駅へ。表参道口には溢れるガゼットファン。行き交う人たちが黒い!コスプレの方々も多く、なんだか私が大好きだった頃の橋(神宮橋)で、歩いてるだけで浮かれてしまった。私の好きな原宿そのものだった。(笑)

友達がFC枠チケットを確保してくれていたので引き換えてプレミアムチケットとやらに交換。

か、格好良い…。

座席は残念ながら(?)スタンド一階席の南ブロックでした。それでも三列目という前方列だったので景色がとても良かったです。

影アナがしっかり盛り上げて、会場に歓声が広がる。凄い。この時点で鳥肌が…。

アリーナの天井に吊るされた、二本の平行したレーンが赤く光り、花びらが交差するように勢い良く舞い散る。あまりにも綺麗で、まるで初めてライヴを観たような、そんなレベルの衝撃でもあった。

ステージ後方から、ビシッと軍服を決めたメンバーが上がってくる。その様が立派過ぎて、うわーっって。本当に軍服で出てくるとは思わなかった…。昔の衣装でも白軍服を着ていた彼らだけれど、もっと…高級感があった(当たり前である)。格好良い。本当に。格好良いの何者でもなかったよ。

飛ばし飛ばしの感想。

貴女、舐、ナイフ、までは10thでもやっていたし、勿論感動もしていたけれど、楽しい!で済んでいた。けれど、四曲目、センチメンタルな鬼ごっこ、これには気付くのが遅れた。身体や脳は曲を覚えてる。なのでノる事は出来る。でも曲名が出てこなくって。気付いたのはニュース読み上げるターンに入ってからでした…。それにしてもこんな曲もってくるとは思わなかった。サビが良い意味で女々しくて気持ち悪いのが最高。

Sugar Pain、相変わらず葵が魅せ付けてくれる。相変わらず妖艶な方だ…ここだったかな?ルキが麗の太ももを見せ付け遊んでいたのは。ちらりと軍服の裾を捲り、露出された絶対領域の太ももを指差して。それだけに留まらず少し撫でたのかな?w麗が笑いながらルキを軽く蹴飛ばしたりして。相変わらずそういうパフォーマンスをされてるのね、この子達はw

選曲で意外だったのは蜷局。これ最近は全然演らない隠れ名曲と化してるのかな?自分が行ってた頃は演っていたので、レアなのか分からない…でもファンは嬉しそうだった。良いね。

嬉しかったのはLast bouquetかな。兎に角大好きな曲だった。子供にしてはちょっとしんどい恋愛をしてた頃、この曲の歌詞がばっちり当て嵌まってしまうところがあって。

人間って不思議なもので、無意識にその頃の自分の感情を呼び覚ますんですよね。匂いとかもそうだけれど。一つの鍵のような。気が付いたら自分でも驚くくらい泣けて来ちゃって。こうやって書いてるだけでも涙が滲む位には、自分にとって根深い曲だったんだと思う。

照明も全編通して本当に良かったのだけれど、一番グサッと来たのはザクロ型の憂鬱かな…といっても、最後の最後で、だったのだけれど。気付くのが最後だったからイントロの部分がどうなっていたのか分からないんだけれど…。最後にピーーーー、と亡くなった事を示す心電図の音。それに合わせて緑のレーザーが水平に、それもステージ側からゆっくりと走っている事に気付いて、レーザーの着地点を見たら最後方壁に心電図の緑の線が投影されていた。芸が細かい…。

ここからの暴れ曲ターンはもう好き勝手遊ばせて頂きました。…おばさん疲れちゃった(^o^)関東来た時にアリーナがこぞって通路へ駆け出して客席がスカスカになったのが面白かったです。


アンコール、もう今は戒→れいたの煽り(Ride with the ROCKERS)はやってないのかな?今回だけ?ぬるっと全員出て来られて肩透かししてしまった…あのリズム隊のセッションは色んな意味で大人になった今聴いてみたかったのだけれど…。

ということで頭三曲は振り付け一本勝負!みたいな気持ち。意外と身体ってちゃんと覚えてるものですね。そりゃDVD買って何時間も練習したもんね…(若い)。春散リのルキの足が本当に可愛かった…。

そして自分でも驚いたのが☆BEST FRIENDS☆で何故か泣いた事。昔っから明るい曲調(メジャー進行)が苦手で、なんなら当時はラップが苦手だったから、この曲は可もなく不可もなく、なポジションだった曲。個人的ランキングは下方だけれど、バンギャじゃ無い友達に勧めたりバンギャじゃない友達とカラオケ行く時に唯一許されるだろうと思っていた、所謂私の中でのパンピ曲。 

ただ、この歌詞って大人にならないとちゃんと理解できないものだったんだなあ、って。改めて歌詞を読むと、本当にこのバンドのことを指してるんじゃないかと思うくらい。当時はここまでの事、想像出来てたんだろうか。想像できないから叶えてやる、という意地があったんだろうな。と。年齢的には私は彼らより年下だし、別に偉そうな事を言うつもりはないけれど。当時(2002~私が見ていた2007)の彼らの年齢を考えると私は年上~同い年だろうから、重ねてしまうのはどうしても当時の彼らで。良くバンギャルが親目線になってしまうってこういう事だと思う。そんな貴重な(?)頃を好きでいた自分を誇りに思えたし、本当に感動でしかなかった…。

LINDA~で終われるこのハッピーな空気、お祭り感あって私は嫌いじゃない。

…けど、周年ライヴって別れ道をみんなで歌ったり枯歌があったり、春雪の頃があったり…じゃなかった…?もうそれはみんな飽きちゃったのかな。メンバーの想定とアンケの結果が全然違ったとルキが言っていたけれどここの事だったのかな。

ということで未成年。これもレア曲と化しているのか、オーディエンスの歓声が凄かった。子供の頃は歌詞や映像的に前向きな死(自害)を連想させられていたけれど、大人になって見直してみると過去の自分との決別なのかな?なんて思ってみたり。子供から大人へ変わる思春期、でも実年齢的にはそれこそ未成年で。その歯痒さを前面に出した曲だよね。これもまた、当時の私には大事な曲で。2008年までのころは一回も聴けなかったんじゃないかな。初めてちゃんと聴けたのは10thライヴだったよはず。とにかくこの曲でも泣くって言う。何だろう、涙脆くなったなあ。(笑)

ライヴが終わって、麗、戒、葵、れいた、ルキの順で話す。

…といっても、葵はギター下ろした瞬間に泣き崩れてしまって。最初にマイクを持った麗にからかわれてた。葵が中指立ててたのが可愛かった。そして麗が話すというのが私にとっては相変わらずレアなんだけど、レアなのは変わってないのかな?ちゃんと上手花道まで出て話すって言うのが礼儀正しくて彼らしいなあと。相変わらず想像よりも声が高い。でもしっかり話してくれて嬉しかったな。

戒の清々しい笑顔も私は大好きで。みんなのお母さんのポジション、みたいな感じ。でも決める時は決める。MCも簡潔ながら戒らしい言葉だなあと思った気がする。MCも男らしさ増したよね…!

ちょっと落ち着いた葵、開口一言目が「泣いてねーし!!」だった。昔から、この五人でやってくるにあたって一番苦労したのはこの人なんじゃないかな、と思うところもあったりして(年齢や性格的に)。でもこうやって感情を素直に出して嬉しそうに語る葵がこんなにも嬉しそうだから、ホッとしてしまった。よかったね、って。またもや何故か謎の親目線です。

驚いたのはれいたかな。マイクを渡そうとするも、手をひらひらして拒否。そこで漸くメンバーもれいたが泣いてる事に気付いて。「お前も泣いてるの!?」って。汗を拭う様に顔に押し付けていたタオルは、涙を止めていたらしい。「可笑しいと思った!さっきから全然喋らないし!」とルキ。良いねえ男泣き。「今日は話せない!ごめん!本当に有難う!」とだけ叫んで、ドラム台に葵と腰掛け2人してまた泣いてるという…。景色に感動したと言うより、この15年、始動の時に掲げてた大日本異端芸者の頃が間違っていなかった事を立証するような公演だったから、そういった意味でも彼らの胸に来るものは私らなんかじゃ計り知れないんだろうなあ。

最後にルキ。「こいつら可愛いでしょ」と。ヴィジュアル系でやっている事が誇りであること、この五人とファンの皆が誇りである事をストレートに言葉にしてくれた。そもそも大日本異端芸者と言うのはヴィジュアル系を日本語で漢字表記にしたら?と言うところから生まれたものだった、と言われて。バンドを知って12年経つ今始めて知る事実で、びっくりと言うより納得が先に来ました。これ、雑誌とかで言ってたりしたのかなあ?私が知ってるのは大日本異端芸者を早く棄てたくてと発言した事しか憶えてない…これ、ヴィジュアル系を棄てたいとかではなく時代の流れややっていきたい音楽的にこの表記がしっくり来ない、と言う意味だったんだなあ、と。振り返る事でしか、当時のメンバーの意志は解らないっていう。多くは話さないバンドだったし、だからこそ不安に思うファンも多いのは事実だっただろうなーと思い返してた。


今回一切楽器の話や音の話を書かず、MCもたいして書かず、なレポを心がけてみた。

というのもこの公演のレポはきっと山ほど落ちているだろうし、自分にとっても振り返る為の公演だったから最初からそういうところを見るつもりがなかったので。

ただ、いえるのは、あの

めっちゃくちゃ楽器陣上手くなってた…(本当に失礼でごめんなさい)

私が知ってた彼らは、ギターソロが盛大にミスるわツインギター揃わないわリズム隊ぐちゃぐちゃになるわ音程外すわが当たり前というか…別にミスを責めるつもりもないし、今回もミスしたのかもしれないけど気付かなかったし…

勿論ルキは声色的に出し辛いキーもあってその辺は掠れつつはあったけれど、記憶よりもずっとあっさりと通る唄い方で、くど過ぎるねちっこさは半減していて上手くなった事が露呈してた。

あと、ルキって地声こんな高かった・・・?昔は格好付けて低く話してたんだろうな、と思わざるを得ないまでに記憶の声と違ったw


全体的に、がむしゃらに荒々しく勢いだけで曲を進めるというより、一つ一つ過去の自分達のやりたかった事を確かめつつ、今だから出来る最高の音と最高のパフォーマンス、最高の機材やクルー、オーディエンスを引き連れての公演だったのかな、と。

過去曲とはいえ今の彼らだから出来るアレンジも時折あって。それが彼らの成長というか腕を磨き上げた証明だったと思う。

彼ら自身が過去の彼らの夢を叶えるための、特別な公演でもあった夜となっていたら最高だなと思った一夜でした。


同時に、思春期とはいえしんどい思いをしていた自分が縋っていた音楽は間違いなく格好良いものだった。バンギャルとしての楽しいことも哀しいことも、教えてくれた。離れた今でも、私にとっては間違いなく大切なバンドなのだなって再確認できた。次に彼らを観れるが何時になるかは置いておいて(笑)、これからの彼らの飛躍を影ながら応援しています。


素敵な一夜を有難うございました。

Cell×celL

細胞×個室 背伸びして、小窓から覗いた景色はそれはそれは綺麗だった 細胞はそれを目に焼き付けるのに、必死だった ただ、ひたすらに見つめた 忘れぬように そんな細胞の、記録

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